介護が終わったとき

担当医師から、「もう危ないから覚悟してください」と言われたのは、夏だった。
ところが、なんだかんだもって、3か月後の10月末に母は亡くなった。

お母さんが死んだ、ついに死んでしまったという喪失感、これで介護生活が終わったんだという実感。さんざん覚悟していたので、涙は出なかった。悲しいというより、終わったんだという感慨。肩の力が抜ける感覚。長かったという思いだけだった。

それから、お通夜お葬式の段取りで、感情に浸っている時間はなくなる。それは、ある意味助かった。

夕日の海に浮かぶ小船

落ち着いてしばらく経った後に、もういないんだという喪失感がやってきて、涙が出た。
なんだかんだ言っても、励ましてくれた存在、育ててくれた人がもういない。受け入れ難いことも多々あった母親だったけれど、親は親だった…

この介護生活が早く終わって欲しいと思い続けていた。いつまで続くのかわからない不安に押しつぶされそうで、この状況をなんとかしてほしい、終わって欲しいという思いは、日々切実だった。
終わったんだという実感は、安堵ではなく喪失感。いるべき人がもういない。

紫の野花

今は、素直に母親に感謝できる。生んでくれて、育ててくれて、ありがとう。
完璧な親なんていない。一緒に生活し、関わることのできた縁に感謝。

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