母が家で転んで、大腿骨を骨折した。病院に入院して、外科手術は成功したが、リハビリをする気力が無かった。骨折と入院、手術がショックだったのだと思う。
食事を食べなくなったという病院からの連絡があり、お見舞いに行くと、母親の表情に驚いた。無表情だった。声をかけると、頷くけれど、無表情のままだ。ご飯食べたくないの?と聞くと、頷く。食べないと元気になれないよ!と励ましても、無表情。どうなっちゃったの?理解できなかった。

母は専業主婦だったが、しっかりした性格で、理性的な人だった。きつい性格だなと思う事もあったけれど。
もう、以前の母ではない。別の人になっていた。壊れてしまった。もう、駄目だと思った。このままだと、母は死んじゃう。母の死が現実味を帯びてきた。でも、どうにもできない。
覚悟しなきゃいけないんだ。病院からの帰り道、涙が出た。

ところが、薬のおかげで、母は食べられるようになり、持ち直した。なんとかしゃべれるようになった。でも、リハビリする気力は無く、車椅子の生活になってしまった。
そして、老人病院での生活が始まった。
以前の母に戻ったように会話出来る時もあったが、反応が鈍く言葉が出ない時もあり、そんな状態を繰り返して、徐々に会話が出来なくなっていった。
入院生活は7年間続いた。
関連項目
・いつまで続くの?
・もう、無理かも
・一緒に過ごした時間


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